
無敵のカイドウに打撃は効かない。戦える者(打撃を与えられる者)は僅かしかいないとカイドウ自身が述べています。空島から飛び降りても死なない身体を持ったカイドウは…“生きている”とは何か“死ぬ”とは何かを実感できていないんじゃないだろうか。
これはカイドウという人物を考える上で外せない要素ではないかと考えます。
ー画像はONE PIECE 第1001話より引用ー
【趣味は自殺】

カイドウの趣味は“自殺”であります。彼は死にたいのです。しかし誰もカイドウを殺せないし、カイドウ自身も殺せない。そう説明されます。
死に方は色々とあると思います。悪魔の実の能力者なんだから、もう1つ悪魔の実を食べれば良いんですよね。それをすれば体が跡形もなく飛び散って死ぬと言われています。
もしかすると、した事があるかも?
食べてみたんだけど死ななかった?

悪魔の実を2つ食べたトコロで、1万メートル上空から飛び降りても無事なカイドウの体は飛び散らなかったと考えればどうでしょう。しかし、能力を2つ持てはしなかった。カイドウの体に能力の悪魔が2つ居付く事にはならなかったのかも。つまり、カイドウは能力を2つ持つ為の「伝達条件」を満たしている訳ではないって事になりますかね。
この可能性は否定できないのかも。

それ程にカイドウのウロコ(皮膚)は硬く、悪魔の実でもカイドウは殺せなかった…と。

ルフィが修得した覇気を扱えない限りはカイドウに有効な打撃を与える事は不可能。ごく僅かな者しかカイドウとは戦う事すら許されない、となりますよね。
なまじっか最強の体を得てしまったが為に、カイドウは“死ぬ”という事を身近に感じる事ができないのではないか。それは逆に“生きている”という実感も湧かない。それを実感したいからこそ“自殺”をする。戦いに身を置きたくなるって事じゃないかな?
【生きててこその“殺し合い”】

第965話でロジャーが「生きててこその“殺し合い”」と発言しています。この時すでにロジャーは不治の病に罹っております。これは、“殺し合い”に身を置いてこそ強く“生きている”と実感できるという意味じゃないかと思うんです。
白ひげとの全力の決闘は“死”と隣り合わせ。だからこそ“生きている”と強く実感できる。隣り合わせの“死”が「まだ死んでいない」と自身に思わせてくれる。
だからこそ…

カイドウは「世界最高の戦争」というモノを追い求めるのではないか。そこにはあるのか?と。おれに“死”を… そして“生”を強く実感させてくれる世界がと。
【同じく打撃が効かないマム】

強靭な体を持って生まれたのはカイドウだけではありません。ビッグ・マムもであります。マザー・カルメルの写真という唯一の弱点を利用しなければ、その肉体にはカスリ傷一つ付ける事はできません。
ではマムもカイドウと同じ?
ここが上手くできていると言いますか…

ソルソルの実の能力者であるマムは“ソウル(寿命)”を奪ったり与えたりができるんです。その手に“生”と“死”を握っているんです。これがあるんですよね。
マムもまた死ねない体を持っている。しかし、その持つ能力によって常に“生”と“死”を意識して生きている筈なんです。ここが同じ体を持ちながらカイドウとマムが違う点だと考えます。
カイドウだけなんじゃないだろうか。ある意味カイドウというのは“哀しき最強生物”と言えるのかもね。生きていながら“生”も“死”も実感できない。

過去に何人かがカイドウを追い詰めたのかも知れない。しかし、それが“死”であると実感できたのかどうか。もはや何が“死”で何が“生”かも分からないんじゃないかなぁと。
【カイドウは死の覚悟が持てない】

死を覚悟してカイドウとの決戦にのぞんだ赤鞘九人男。これは大きな意味があったのではないかと考えています。その赤鞘九人男に続いて…

これからルフィが戦うのです!! 海賊王という夢の為に戦って死ぬのなら別にいい。そう言い切る。その覚悟があるルフィが、なんです。

カイドウにとって、死の覚悟がある“侍”というのは憧れでもあるんじゃないだろうか。自分には持とうにも持てない。“死”というモノがよく分からないから。
カイドウは“死”を追い求めてる。そこに“生きている”という実感が持てるのだろうと考えるから。こういう事なんじゃないかな。
【まとめ】

また生きちまった… と言うカイドウ。生まれた時から痛みを感じない体で生まれて来たという事なのでしょうか。そんな最強生物は“死”を感じられずに育ったのかも知れません。“死”が感じられないなら“生きている”という事もまた実感できていないのではないか。
だから“自殺”をしてみる。
しかし死ねない。死に場所を探す。
どこにあるのかとなると“殺し合い”の中であって、最高の戦争に身を投じる事で感じられると考えているのではないだろうか。カイドウの目的はそこなのかもね。
そんなカイドウが死の覚悟を持てる筈もありません。命を軽く考えてしまうのは言わずもがなでしょう。

命を何と考えているのか。ここもポイントになる様な気がしています。ここのトコロもカイドウという人物像を考える上で必要な事ではないかと感じます。
それはまた哀しい事なのかも知れませんよね。ルフィが戦いの末にそれを教えてあげる展開になるのでしょうか。物語の推移を見守りたいと思います!!!

コメント
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かなり派生的な話になる気がしますが、「四皇はルフィとの戦いの中で何を得るのか」というテーマがあるように思います(すでに管理人さんも別記事で十分に示唆されているかもしれません)。
四皇それぞれに、言ってみれば「夢」を持っています。カイドウなら自分自身を完成させる死、マムなら自分と全種族が同じ目線で囲む食卓。黒ひげならば「海賊王」でしょうか。(シャンクスについてはまだハッキリとはわかりません…。)
カイドウとマムの作中での描かれ方を見る限り、そして管理人さんの今回の考察を読む限り、二人の共通点の一つは「自分自身の夢を理解していない」ということになるでしょうか。死を求めながら死がわからないカイドウに、「同じ目線」を物理的にしか捉えられないマムに。
黒ひげも(そして、今はまだ予想の余地もほとんどありませんが、シャンクスでさえも)同じなのかもしれません。黒ひげならば、「海賊王であるとはどういうことか」を理解していない、ということになるのかも。支配とか力とか、そういうものが海賊王を定義するという考えから脱却できずにいる、とか。
四皇の共通点が「自身の夢への無理解」ならば、かれらはルフィとの戦いからまさにその理解を得るのではないか。根拠は乏しいですが、そういうテーマがルフィvs.四皇の底に流れているとしたら、それはそれで一貫性があると思います。
とはいえ、ルフィが「お前の夢は本当はこれだ」などとおこがましいことを言いだすとは思えません。あくまで四皇はルフィとの戦いの中で、ルフィの行いを見て自分自身の夢への再解釈を迫られる、という程度のものだろうとは思いますが。
考察、今回も楽しく拝読しました!いつも新記事を楽しみにしています!
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かなり派生的な話になる気がしますが、「四皇はルフィとの戦いの中で何を得るのか」というテーマがあるように思います(すでに管理人さんも別記事で十分に示唆されているかもしれません)。
四皇それぞれに、言ってみれば「夢」を持っています。カイドウなら自分自身を完成させる死、マムなら自分と全種族が同じ目線で囲む食卓。黒ひげならば「海賊王」でしょうか。(シャンクスについてはまだハッキリとはわかりません…。)
カイドウとマムの作中での描かれ方を見る限り、そして管理人さんの今回の考察を読む限り、二人の共通点の一つは「自分自身の夢を理解していない」ということになるでしょうか。死を求めながら死がわからないカイドウに、「同じ目線」を物理的にしか捉えられないマムに。
黒ひげも(そして、今はまだ予想の余地もほとんどありませんが、シャンクスでさえも)同じなのかもしれません。黒ひげならば、「海賊王であるとはどういうことか」を理解していない、ということになるのかも。支配とか力とか、そういうものが海賊王を定義するという考えから脱却できずにいる、とか。
四皇の共通点が「自身の夢への無理解」ならば、かれらはルフィとの戦いからまさにその理解を得るのではないか。根拠は乏しいですが、そういうテーマがルフィvs.四皇の底に流れているとしたら、それはそれで一貫性があると思います。
とはいえ、ルフィが「お前の夢は本当はこれだ」などとおこがましいことを言いだすとは思えません。あくまで四皇はルフィとの戦いの中で、ルフィの行いを見て自分自身の夢への再解釈を迫られる、という程度のものだろうとは思いますが。
考察、今回も楽しく拝読しました!いつも新記事を楽しみにしています!
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カイドウは「死は人の完成」と言います。
これは裏を返すと、死なない(死ねない)者は人間として未完成、もっと言えば人間じゃないという考えが伺えます。
色々な伏線からカイドウがパンクハザードで作られた人工生物、もしくは何らかの改造を受けている、という考察はよくされてます。
それはおそらく正解なのでしょう。
そんな自分は人間と言えるのか。
いくら強くても人間としては不完全な存在ではないのか。
自身のアイデンティティへの苦悩がカイドウの中にあるんじゃないでしょうか?
それでも「死」を感じる事が出来れば、自分が生身の人間である事への実感を得られるはず。
でも何をしても死なない自分がいる。
カイドウは「死」それ自体を希求してるわけではないのかもしれません。
死を通じて人間である確信を得たい、人間になりたい。
そういう事が本当の願いなのかも。
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カイドウは「死は人の完成」と言います。
これは裏を返すと、死なない(死ねない)者は人間として未完成、もっと言えば人間じゃないという考えが伺えます。
色々な伏線からカイドウがパンクハザードで作られた人工生物、もしくは何らかの改造を受けている、という考察はよくされてます。
それはおそらく正解なのでしょう。
そんな自分は人間と言えるのか。
いくら強くても人間としては不完全な存在ではないのか。
自身のアイデンティティへの苦悩がカイドウの中にあるんじゃないでしょうか?
それでも「死」を感じる事が出来れば、自分が生身の人間である事への実感を得られるはず。
でも何をしても死なない自分がいる。
カイドウは「死」それ自体を希求してるわけではないのかもしれません。
死を通じて人間である確信を得たい、人間になりたい。
そういう事が本当の願いなのかも。
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コメントありがとうございます tkさん
うーん、これは深いですよ〜!!
僕としての考えですが、四皇とルフィとで分けると少し難しいかなぁと思うんですね。もう全てのキャラに広げて良いと思うんです。全てのキャラに夢や目的があるとして…
・私(個人)
・公(一般・全般)
この2つで分けてるっぽいのかな?と思うんです。当然ながら個々の夢ですから、全ては「私」って事になるんですけどね。尾田先生は常にルフィ達に自分達の為ではなく、訪れた島々の人々の為にこそ戦わせているんです。その先に夢の実現があるって風に描いてらっしゃるのかなぁと。
まず公的な組織である世界政府からして「私」で動いてます。黒ひげもカイドウもマムもでしょうか。みんな自分が中心の夢や目的。それらと正反対のモノを持つ者達というのがいるって構図にしてそうな気がします。
完全に全てのキャラを分けるのは難しいのですが… ゾロならばくいなとの約束だったり、完全に個人を前面には出していないんですよね。もしかするとルフィの夢というのも実は自分だけじゃなく「公」の為になる様な事かも知れないなぁと思ったり。
ドンドン相手が大きくなればなる程、その相手の「私」が大きくなって行ってる。そこに対して、というのが1つあるんじゃないかと僕は考えたりしてます。この分け方にシャンクスを当てはめてみるのも面白いのかも。シャンクスも色々と謎ですけど(笑
次も続けてカイドウで行っちゃいます!! また読んでやって下さいね!! ありがとうございます!!
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コメントありがとうございます tkさん
うーん、これは深いですよ〜!!
僕としての考えですが、四皇とルフィとで分けると少し難しいかなぁと思うんですね。もう全てのキャラに広げて良いと思うんです。全てのキャラに夢や目的があるとして…
・私(個人)
・公(一般・全般)
この2つで分けてるっぽいのかな?と思うんです。当然ながら個々の夢ですから、全ては「私」って事になるんですけどね。尾田先生は常にルフィ達に自分達の為ではなく、訪れた島々の人々の為にこそ戦わせているんです。その先に夢の実現があるって風に描いてらっしゃるのかなぁと。
まず公的な組織である世界政府からして「私」で動いてます。黒ひげもカイドウもマムもでしょうか。みんな自分が中心の夢や目的。それらと正反対のモノを持つ者達というのがいるって構図にしてそうな気がします。
完全に全てのキャラを分けるのは難しいのですが… ゾロならばくいなとの約束だったり、完全に個人を前面には出していないんですよね。もしかするとルフィの夢というのも実は自分だけじゃなく「公」の為になる様な事かも知れないなぁと思ったり。
ドンドン相手が大きくなればなる程、その相手の「私」が大きくなって行ってる。そこに対して、というのが1つあるんじゃないかと僕は考えたりしてます。この分け方にシャンクスを当てはめてみるのも面白いのかも。シャンクスも色々と謎ですけど(笑
次も続けてカイドウで行っちゃいます!! また読んでやって下さいね!! ありがとうございます!!
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コメントありがとうございます リーフさん
カイドウによる「死は人の完成」という言葉は間違っていると思うんです。これは間違っているんだという前提から話を進めるのが正しいのではないかと僕は考えているんですよね。カイドウの言葉だと「死」が目的になっちゃってるんですよ。そんな人はいません。カイドウだからこその言葉だと思うんです。
カイドウが人工生物である可能性は僕も考えております。じゃあマムは?って話になるんですけどね。ここも色々と考えたいトコロですよね!!
カイドウの言葉については、ちょうど書こうと思ってた内容です!! 予定を繰り上げて記事にしてみます!!
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コメントありがとうございます リーフさん
カイドウによる「死は人の完成」という言葉は間違っていると思うんです。これは間違っているんだという前提から話を進めるのが正しいのではないかと僕は考えているんですよね。カイドウの言葉だと「死」が目的になっちゃってるんですよ。そんな人はいません。カイドウだからこその言葉だと思うんです。
カイドウが人工生物である可能性は僕も考えております。じゃあマムは?って話になるんですけどね。ここも色々と考えたいトコロですよね!!
カイドウの言葉については、ちょうど書こうと思ってた内容です!! 予定を繰り上げて記事にしてみます!!
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僕もカイドウの言う事が正しいとは思いません。
その信念が打ち砕かれる時もいずれ来るのかもしれません。
ただし・・・
作者の尾田先生が間違った考えとして書いてるという事、我々読者がそう感じるという事と、カイドウが何を考えてるかという事はまた別の話かと思います。
たとえ正しくなくてもカイドウが「死は人の完成」という考え方をしており、それが行動原理である事は間違いありませんので、カイドウという人物を読み取るには「どうしてそういう考えに至ったのか?」という部分から出発する必要があるのだと思います。
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僕もカイドウの言う事が正しいとは思いません。
その信念が打ち砕かれる時もいずれ来るのかもしれません。
ただし・・・
作者の尾田先生が間違った考えとして書いてるという事、我々読者がそう感じるという事と、カイドウが何を考えてるかという事はまた別の話かと思います。
たとえ正しくなくてもカイドウが「死は人の完成」という考え方をしており、それが行動原理である事は間違いありませんので、カイドウという人物を読み取るには「どうしてそういう考えに至ったのか?」という部分から出発する必要があるのだと思います。
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コメントありがとうございます ピンク玉さん
拍手頂けました? ありがとうございます!!
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コメントありがとうございます ピンク玉さん
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コメントありがとうございます リーフさん
すみません!! 間違いとしたのは僕の誤りですよね!!
カイドウがその考えに至る事については当記事に書かせて頂いた通り無敵の体を持ったからだと考えています。死ねないから“死”が目的となってしまっていて、肝心な人生の目的を見失っているのではないかなと。
それにより光月おでんの“死に様”に見るべき部分が見えていないと感じたものですから、少しズレてる(間違っている)のではないかという事でした。それがカイドウの信念として何ら間違っていないのなら僕は言う立場にはありませんでした(汗
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コメントありがとうございます リーフさん
すみません!! 間違いとしたのは僕の誤りですよね!!
カイドウがその考えに至る事については当記事に書かせて頂いた通り無敵の体を持ったからだと考えています。死ねないから“死”が目的となってしまっていて、肝心な人生の目的を見失っているのではないかなと。
それにより光月おでんの“死に様”に見るべき部分が見えていないと感じたものですから、少しズレてる(間違っている)のではないかという事でした。それがカイドウの信念として何ら間違っていないのなら僕は言う立場にはありませんでした(汗