悪魔の実には“悪魔”が宿っています。その“悪魔”が憑依する事で能力者となる訳ですよね。ならば能力者のどこに“悪魔”が宿っているのか。そもそも悪魔の実というのは果実に“悪魔”が宿っているのであって──。
能力は肉体に宿るのでは?
出典:ONE PIECE 第577話|尾田栄一郎|集英社
以前までは能力というのは魂に宿るのだと考えていました。黒ひげティーチが2つの能力を手にできたのは魂が複数(2つ以上)あるからだと考えていたんですね。
それでもずっと引っ掛かっていたのは、
ここが疑問だったのです。
果実という物理的に実体のあるモノに宿っていた“悪魔”が、口にした者の肉体という実体のあるモノに宿る場所を変えた結果… “悪魔の力”が能力というカタチとなって肉体に作用する。
‟ゴムゴムの実”を食べたルフィは、その肉体がゴムの性質を持った(=ゴムそのものの性質を持つ‟太陽の神ニカの体になった)。こういう事なんですもんね。
肉体が能力を持った
=肉体に“悪魔”が宿った
=能力は肉体に宿る
こう考えるのが自然ではないだろうか。
出典:ONE PIECE 第184話|尾田栄一郎|集英社
おそらくは、銃という物理的に実体のあるモノにイヌイヌの実の“悪魔”が宿って「犬銃ラッスー」が生まれたんですよね。“悪魔”は銃という物体(=肉体)に宿っているのではないかな。果実というのもまた物体(=肉体)とみなせそう。
ラッスーとしての意志は“悪魔”が司っているのであり、それは犬の意志である。決して(愛用されて)銃に宿ったという様な意志ではないのです。ラッスーはバウバウ吠えているんです。ありゃ犬です。
第1044話で「動物系の実には意思は宿る」と説明されておりますから。‟イヌイヌの実”に宿った意思が銃という肉体を得てラッスーとして活動している。こう捉える事ができそうです。
何をしたら銃が悪魔の実を食べるのかは知りませんけどね。
そして黒ひげが能力を2つ持てたのは「体の構造が‟異形”」なのであって、魂に何かがあるのではなく肉体に不思議なものがありそうな気もしますよね。
人が死んだら魂はどうなる?
出典:ONE PIECE 第576話|尾田栄一郎|集英社
- 自発呼吸の停止
- 心拍停止
- 瞳孔が開く
これらが「死の三兆候」と言われるらしいです。それはそれとして、頂上戦争で死亡した白ひげについて取り上げたいのです。
第576話 ‟白ひげ”死す
第577話 頂上戦争にて死亡
こう明言された時点での‟白ひげの魂”はどういった状況にあったのでしょう。死亡した時点で肉体から抜けている可能性がありますよね。黄泉の国へと旅立っていたのではないのかな?
ならば魂の体外離脱というのも死に含まれそう。
もしも悪魔の実の能力が魂に宿るなら、白ひげの死亡時点で魂と共に肉体から抜けているハズです。しかし黒ひげは白ひげの死体から‟グラグラの実”の能力を奪ったのです。
まだそこにあったんですよね?
白ひげの魂は抜けるも、能力は肉体に残っていたって事ではないのかな。まだ白ひげの肉体に魂が抜けずに残っていたのなら、それは仮死状態に他ならず決して“死亡”とは言わないんですよ。しかし作中では“死亡”と明言されています。
ブルックの魂と能力
悪魔の実の能力(悪魔)は魂ではなく肉体(物体)に宿ると考えていますが、魂に宿る事は絶対に無いと言うつもりはありません。ただし特殊な事例においてのみだと考えます。
その1つがブルックの能力です。
出典:ONE PIECE 第443話|尾田栄一郎|集英社
ブルックの食べた‟ヨミヨミの実”というのは「ヨミがえる」能力です。黄泉の国に行った魂を蘇らせ、再び現世に舞い戻す。そういった能力なんですよね。
その能力の特性上、‟ヨミヨミの実”の能力は魂と共に黄泉の国に旅立つ必要があるハズなのです。肉体に宿っていてはダメなんですよ。ただし死亡してから蘇るまでの間だけのハズです。
現在ブルックの能力は肉体(骨)に宿っていると考えます。
魚人島編の第617話。
流れ込んで来た海水に足が浸かってしまったブルックは力が抜けてしまったんですね。ふらふらになってしまってました。しかし、もしもブルックの能力が魂に宿っているのなら──
出典:ONE PIECE 第629話|尾田栄一郎|集英社
幽体離脱して回避すれば良かったのです。
そうしていなかった。もしかすると骨(=肉体)が海水に浸かってしまうと幽体離脱できないんですよ。それは幽体離脱しようとする力さえ入らないからじゃないかな?
ブルックの能力は骨に宿ってそうですけどね。
バンダー・デッケンの‟マトマトの呪い”
出典:ONE PIECE 第615話|尾田栄一郎|集英社
バンダー・デッケン九世の「“マトマト”の呪い」というのは、初代バンダー・デッケンの魂と共に‟マトマトの実”の能力が受け継がれているのだと考えています。初代バンダー・デッケンこそが‟マトマトの実”の能力者だった。
だからといって能力は魂に宿るという事ではなくて、
おそらく初代バンダー・デッケンは死んでないんです。「息絶えた」(第610話)とされていますが「海をさまよい続ける事を運命づけられた」(第606話)という伝説もあるんですね。
その伝説の真意はハッキリしませんが、何らかの呪いをかけられているのは間違いないと考えています。肉体は滅びても尚、初代バンダー・デッケンとしての本質的な死は訪れてはおらず、その魂は黄泉の国へと旅立てず──
出典:ONE PIECE 第703話|尾田栄一郎|集英社
‟マトマトの実”の能力もまた果実に宿り悪魔の実として復活する事を許されない。
初代バンダー・デッケンの魂は能力(悪魔)と共に子孫の肉体を渡り歩いている(=海をさまよい続けている)。その血族は初代が受けた呪いを受け継いで来ている。‟マトマトの実”の能力と共にね。
こういう事じゃなにかと考えています。
これもまた特殊な事例だと考えます。
まとめ
悪魔の実に宿る“悪魔”という心的実体は、依代となる物理的実体を求めているのではないか。呪われるのは食べた者の魂ではなく肉体の方ではないか。そんな気がしています。
能力の悪魔というのは果実に宿れば悪魔の実。それ以外の物体に宿れば能力者。果実に宿った時は力が封印されるって事かもしれません。
特殊な事例はありそうですが、基本としては肉体に宿ると考えた方が色々と説明できそうな気がしますけどね。
どうなんでしょうね?









コメント
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コメントありがとうございます みそさん
クラバウターマンという妖精が船に宿る。ゆえに物に“悪魔”が宿る=能力者になれる。この理屈になるとは思うんです。その上で、メリー号に魂があったからクラバウターマンが宿ったと見るのかどうか。物に魂があったからそこに“悪魔”が宿るのか。ここなんだろうと思うんですね。
僕は事前に魂が無くても物質である肉体に宿るという考えの上に立っていますって話なんですけど… 真相は謎ですね。
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コメントありがとうございます みそさん
クラバウターマンという妖精が船に宿る。ゆえに物に“悪魔”が宿る=能力者になれる。この理屈になるとは思うんです。その上で、メリー号に魂があったからクラバウターマンが宿ったと見るのかどうか。物に魂があったからそこに“悪魔”が宿るのか。ここなんだろうと思うんですね。
僕は事前に魂が無くても物質である肉体に宿るという考えの上に立っていますって話なんですけど… 真相は謎ですね。
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極端な話、新陳代謝があるので人間の細胞は数年で全て入れ替わるとも言います。
つまり肉体を基準にすれば数年前のその人間は死滅してどこにもいないという事になる。
それでも同じ人間である事を保証するものは”魂”って事になるんじゃないでしょうか?
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極端な話、新陳代謝があるので人間の細胞は数年で全て入れ替わるとも言います。
つまり肉体を基準にすれば数年前のその人間は死滅してどこにもいないという事になる。
それでも同じ人間である事を保証するものは”魂”って事になるんじゃないでしょうか?
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コメントありがとうございます エーデルワイスさん
魂かもですね。
それを否定はしませんし、ただ僕は記事に書かせて頂いた疑問を解消したいだけなんですけどね…。
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コメントありがとうございます エーデルワイスさん
魂かもですね。
それを否定はしませんし、ただ僕は記事に書かせて頂いた疑問を解消したいだけなんですけどね…。