巨人族がこれまで行って来た過ちを謝罪し、1000年分の償いをさせて欲しいと訴えたエルバフの国王ハラルド。彼は自分が犠牲になる事で償えると思っていたのです。
しかしイムはハラルド一人で背負える程度の歴史ではないと断じます。ハラルド一人が奴隷になるだけでは気が済まないのです。エルバフに対するイムの怒りは相当なものだったのです。
一体何があったと言うのでしょう──!?
イムが抱くエルバフに対する恨みについて考えます!
最後の任務は「巨兵船団」の立ち上げ
「深海契約」を交わし‟神の騎士団”への入団を認められたハラルド。「最後の任務」を達成すれば晴れてエルバフは世界政府の加盟国に認めてもらえる。そういう話でしたね。大喜びのハラルド。
その任務とは国を挙げて戦士の軍団を組織し、海軍に並ぶ「巨兵船団」を立ち上げて世界に貢献しろというものでした。しかしエルバフを戦いから脱却させたいハラルドとしては果たす事のできない任務だったのです。
ハラルドも「希望する者達は海軍への入隊を促すつもりだった」と言っています。それでも「巨兵船団」を組織できないのは、かつて世界を震撼させた「巨兵海賊団」のイメージを持たせてしまうからなのでしょう。
それでも地道に信頼を回復すれば良い話なんですけどね。
出典:ONE PIECE 第1168話|尾田栄一郎|集英社
ハラルドが言うように、イムの真の狙いはエルバフの戦士を奴隷にするというものなんですね。ここに「巨兵船団」の立ち上げというのが絡んでいるみたいなんです。これがまず1つ目のポイント。
今まさに世界政府はエルバフの戦士を従えようとしていますが、それは「世界中を巻き込む‟巨大な戦い”」が秒読み段階にあるからです。これが理由なんです(第1146話)。
なぜ今「世界中を巻き込む‟巨大な戦い”」が秒読み段階かと言うと、Dr.ベガパンクの配信があったからなんです。よって14年前の時点では‟巨大な戦い”に備えて「巨兵船団」を組織したかったワケではないのです。
それ以外に何らかの理由があったみたいなのです。
ハラルドの知らない「過去の敵意」
出典:ONE PIECE 第1166話|尾田栄一郎|集英社
ハラルドは自分一人で過去の過ちを償えると思っていた。そして、その償う相手というのは「世界」なんです。おそらくはね。まぁ世界政府とその加盟国に対してって事になるんでしょうがね。
しかしイムとしては、ムー(自身)に対してエルバフの戦士全員で償えというものになっているんです。ハラルド一人で背負えるものではないのです。その償いとは奴隷になる事です。
これをハラルドは知らないんですよ。
知らないから行き違いが起きているのだと思うんです。
ハラルドの言う「巨人族の行った過ち」というのは「1000年分」であり、世界政府が誕生する200年前からのものです。どうやらそれとは別にあるんですよ。世界政府に対する── イムが償って欲しい事柄がね。
出典:ONE PIECE 第1154話|尾田栄一郎|集英社
それが第1154話でハラルドとヤルルの会話の中で出て来た「過去の敵意」なんです。どうやらエルバフは世界政府に対して‟何か”をしているんです。‟空白の100年”に関わる歴史上においてです。
これをハラルドは知らないから、イムが償って欲しいものに気づけなかった。どうして世界政府が頑なに加盟を断るのか分からなかった。ここに齟齬があったって事なんだと思うんですね。
おそらくハラルドが償いたいと言っていたのは、かつて「エルバフの凶暴な戦士達」が‟新世界”を制圧していた話に関わるものなんだと思うんです(第1137話)。加えて野蛮なエルバフの巨人族の行いです。
それが第1154話でヤルルが言った「我らとて世界に‟害”を成してきた一族」に通じるんでしょうけどね。それとは別に「世界政府」に対しても‟害”を成していた。こっちはヤルルもよく分かっていない。
ここが2つ目のポイントとなり、先の1つ目のポイントである「巨兵船団」が関わって来る。こういう話になっているような気がします。
ガレイラ(大槌戦団)に対する償い
出典:ONE PIECE 第1154話|尾田栄一郎|集英社
屈強な巨人の船大工集団「大槌戦団(ガレイラ)」!
これが全ての鍵を握っているのだと思うんです!
イム及び世界政府(その前身である20の王国の臨時共同体)とガレイラの間で‟何か”があった。イムからすれば、その償いはハラルド一人で背負える程度のものではない。エルバフの戦士全員で償え。
こういう話であって──
出典:ONE PIECE 第660話|尾田栄一郎|集英社
たとえ張本人であるガレイラの巨人族を捕まえ、氷漬けにしたところで済むものではない。こういう事なんだと思うんですね。あのパンクハザードの氷漬けの巨人はガレイラの船大工だと考えられます。
つまりはですね、何かを残しているんですよ。
もはやガレイラに何かをしようとも済まない。問題は解決しない。だから、その恨みが消える事はない。その償いはエルバフの戦士全員でしてもらわなければ気が済まない。
そこでイムが「巨兵船団」を立ち上げさせているので──
その歴史上の問題を解決するには「海軍本部」では不可能だったから、新たにエルバフの戦士で組織する「巨兵船団」に解決させようと考えている。より強力な軍団をどこかに差し向けるつもりなんですよ。
そこにガレイラという「船大工集団」が絡むのだろうから、彼らが造った船を「巨兵船団」で破壊させたいんじゃないのかな?となるんですね。どこかにガレイラの造った船が残っており、どうする事もできない状態。
では、ガレイラが造った船って何???
出典:ONE PIECE 第1055話|尾田栄一郎|集英社
やっぱりワノ国に封印されたプルトンって事になるのかなぁ。
これまでワノ国は世界政府への加盟を拒み続けて来ているんですよね。なぜなら‟侍”という剣士達が強すぎるから(第655話)。ここにエルバフの「巨兵船団」を差し向けるつもりなんじゃないかな?
イムからすれば、ガレイラが残した禍根をエルバフの戦士によって断ち切らせたい。だからハラルドに「巨兵船団」を組織するように命じたのであって。これまで海軍にはできなかった事をさせたい。
こういう話だと思うんだけどなぁ。
まとめ
イムがエルバフに対して恨みを持ち、ハラルド一人ではなくエルバフの戦士を全て奴隷にしたいのだろう事は分かるんです。辱めを受けさせるという意味でね。
それがどう「巨兵船団」の立ち上げに繋がるのか──?
ここが疑問でして。ハラルドが拒否する以上の理由が存在するんじゃないか。まだ14年前の時点では急いで‟巨大な戦い”に備えなければならない状況でもなかったのです。
世界政府とガレイラの間で何かがあった事は提示されています。
ガレイラは世界政府に捕まっており、氷漬けにもされています。それでは済まない事になっている様子。もはやガレイラをどうこうしようが済まない状況になっている。問題はガレイラの手を離れている?
これらから「巨兵船団」を使ってガレイラが残した船を破壊したいのではないか?と考えてみました。そこで導き出したのが、ワノ国に封印されている古代兵器プルトンの破壊です。
14年前と言えばカイドウの支配下にあったワノ国。ここに新たに「巨兵船団」を組織させて攻め込ませようという魂胆だったのかな?と。イムが行きゃ良いんじゃないの?って話は置いておいて(笑
どうなんでしょうね?
推移を見守りたいと思います♪










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