【第967話考察】なぜ世界はひっくり返らなかったのか

“白ひげ”エドワード・ニューゲートは確かに言ったのです。

あの宝を誰かが見つけた時… 世界はひっくり返るのさ…!!

ーONE PIECE 第576話より引用ー




しかし ロジャーと仲間達は最後の島で…

本当にあった“莫大な宝”を目の前に ロジャーはあの時…

“莫大な宝”を目の前にしたのです!!! 宝を見つけた筈なんです。なぜ世界はひっくり返らなかったのだろう。


ー画像は第967話より引用ー


ロジャー海賊団が見つけた“莫大な宝”とは

“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”は実在する!!!
ONE PIECE 第576話より引用

“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”ではなかった!?


いいえ、僕は正しいと考えています!! ロジャー海賊団は最後の島で“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”を見つけていたのは間違いないと思うんです。確かに見つけていた。でも 世界はひっくり返らなかった。


どうしてなのか。


世界政府が
先手を打ったから
世界は
ひっくり返らなかった



こう仮説を立ててみました。もしもロジャーが“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”を見つけたとしても、世界がひっくり返らない様に政府が対処していたって事ではないだろうか。


問題はこのシーンです。


ロジャー海賊団の「世界一周」を報じる新聞
ONE PIECE 第967話より引用


まず、このロジャー海賊団に関する新聞報道がいつ出たのかを曖昧に描いています。意図的にね。


光月おでんが日誌をつけながら振り返るカタチで、ロジャー海賊団が最後の島に辿り着いてからが描かれるのです。その直前が新聞報道です。その新聞報道の前はというと、シャンクスとバギーを残してロジャー達が最後の島へと向かう…ってトコロなんです。ロジャー海賊団が最後の島に到達する前後のドコで新聞報道が出るのでしょう。


当然 新聞報道は光月おでんの日誌による描写ではない。


そもそも どういう経緯でロジャー海賊団の新聞報道が出るのかが分からないのです。同行記者がいたとは思えませんしね。なぜ世界政府はソレを知れたのでしょう。謎が多い。光月一族がロジャー海賊団にいるのを確認した時点でヤバいな、とは思ったでしょうけどね。


そして、


あの新聞報道には、読んだ人に対して誤解を招かせるものとなっています。新聞には こう載せられている様子。


海賊ロジャーが前人未到の“世界一周”を果たした!!!

ーONE PIECE 第967話より引用ー




世界一周なんて表現ならば…

ラブーンに誓うルンバー海賊団
ONE PIECE 第487話より引用

あたかも グランドラインを一周して双子岬に再び戻って来たかの様に思ってしまうんですね。


しかし真実は…

莫大な財宝が噂される最後の島
ONE PIECE 第966話より引用

世界政府が「行くな」と言う最後の島に到達したのです。双子岬でもなければ水先星島(ロードスターとう)でもありません。20人の王達が滅ぼしたであろう王国の人達が遺した4つのロードポーネグリフを結んだ場所に辿り着いたのです。


しかし それは新聞からは窺い知れない様になってるのでしょう。


そして3つ目です。


以前 シャンクスとバギーが新聞を読む描写がありました。

新聞を読むシャンクスとバギー
ONE PIECE 第964話より引用


ロジャー海賊団も暴れてるというのに白ひげ海賊団の事ばかりが新聞に出てたみたいなんです。白ひげは海軍から逃げてましたよね?逆にロジャーは海軍と直接戦うのにです。


つまり、世間にひた隠しにされていたロジャー海賊団が、今回の第967話でイキナリ大々的に報道されてるって事なのかも知れないのです。

海賊王ゴールド・ロジャー
ONE PIECE 第967話より引用

ゴール・D・ロジャーではなくゴールド・ロジャーとしてね。


これによって世界中に強く印象づけたのかも知れません。この男はゴールド・ロジャーであると。“D”の名を持つ者ではないって風に。しかも その男が成し遂げたのは世界一周。それだけでも凄いんだけど、それだけの事。


だからこそロジャーは自首をして

ロジャー「この世の全てをそこに置いてきた」
ONE PIECE 第1話より引用


世界政府による新聞報道にネジ曲げられないカタチで「財宝を見つけて置いて来たぞ」と言ったのではないだろうか。



要は、


世界に知らしめて
巻き込まなければ
ならない



それを逆に世界政府にやられてしまった。ゴールド・ロジャーが世界一周をしたぞ!! 凄いぞー!! って。その事で世界中が熱狂させられてしまった。


おそらく 世界政府としては、最後の島に行かれただけでは何の脅威でもないんです。行って世界の秘密を知ったからって「はい そうですか」って感じなんだと思うんです。“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”を見つけたとしてもです。

その王国の“存在”と“思想”こそが世界政府にとっての脅威
ONE PIECE 第395話より引用

見つけた事で知れる「その王国の“存在”と“思想”」が世界中に呼び起こされてこそ世界はひっくり返るんじゃないかな?それをされるのが世界政府にとっての脅威であって。ゴールド・ロジャーではなくゴール・D・ロジャーが行く事にも意味があるのかも。


ロジャーの冒険には2つの悲劇があるんですね。


・不治の病により急がねばならなかった

・ライバル白ひげは財宝に興味がない



もしも この2つの悲劇がなく 白ひげと最後の島を巡るレースができていたなら。もっともっと世界を巻き込みながら大きな事件を起こしつつ最後の島へ行けていたなら。世界政府の報道規制にかかる事なく最後の島へ行けていたのかも知れません。ならば、ロジャー海賊団だけではなく世界が共に「この世の全て」を知る事となったのかもね。


それが不可能だったから、ロジャー海賊団の真の偉業というのは“世界一周”の熱狂に掻き消される事になった。もしかすると、ロジャーが最後の島に至る前に新聞報道が出ていたのかも。ロジャーはそんな事を成し遂げたのではないのです。これがあの第1話の「死に際に放った一言」へと繋がって行くと考えます。やり返すカタチになってるんじゃないだろうか。


そうやって大海賊時代の幕開けがあったからこそ、ルフィは多くのライバル達や四皇・七武海という大物達との戦いを繰り広げる中で、世界政府が消そうにも消せない事件と共に最後の島へと至るのでしょう。そうやって世界中に何かを呼び起こして行くのではないだろうか。



とはいえ、あの宝が何かはまだ分かりません…。

 
関連記事
スポンサーサイト



SHARE

コメント 10

There are no comments yet.
フォウ
2020/01/07 (Tue) 21:28

こんにちは

世界をひっくり返すにはワンピースだけでなく何か他のファクターが揃う必要があったのではないでしょうか?
そしてそれはあの時点ではまだ揃っていなかった。
おでんが20年以上先のためにワノ国を開国すると言うのも、レイリーが我々は急ぎ過ぎたと言うのも、時が来ていなかった事を彼らは知ったという事ではないでしょうか。
それが何かは分かりませんが、例えば古代兵器の一角であるしらほしはまだ生まれていなかったという事はありますね。
そもそもルフィとは違って各国への人脈が不足してるロジャーには、ワンピースがあっても世界をひっくり返すには足りなかったのかもしれません。

詩空
2020/01/08 (Wed) 00:36

こんばんは!

なるほど!
虚偽報道でやり過ごしたというのもあるかも、ですね。
そういう類いの手法得意ですからね。

或いはワンピースを見つけて、何かしらの行動を起こさないとひっくり返らないのかも知れませね…。
(白吉っちゃんの話には続きがあって)

壊す事で改革できる事もありますし。
ロジャーはそれを選ばなかった?もしくは、そういうタイミングじゃなかった?

逆にルフィなら、しでかしそうですよね。
古くはナミの海図の部屋もぶっ壊しましたし。笑
何かロジャーが持ってないものがルフィにある?
それが、世界をひっくり返せる要因に繋がったりもするかなぁと?ちょっぴり。
会って間もないルフィ達を「世界の夜明けに導く者達」と言い切ったペドロの台詞がこの辺りでイキてきたりと!?

あの宝が何かはまだ分かりません…。
↑激しく同意!(^^)

ひーちゃん@管理人
2020/01/08 (Wed) 10:26

No title

コメントありがとうございます フォウさん

こんにちは!!

そうなのかも知れないのですが、やはり「見つけた時」に世界がひっくり返るというのが気になります。だからこそ、その宝に“力”が備わっていて何かが起こるといった予想があった訳ですし。

つまり、“力”はあるんだけど世界に波及させる事が出来なかったのかな?と考えました。そこに急ぎ過ぎた理由があるのかも。ロジャーの冒険にはクリアしておくべき何かが欠けていた可能性ですね。

ここはまた記事にすると思いますんで、それまで色々と考えてみます!!

ひーちゃん@管理人
2020/01/08 (Wed) 10:35

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます 詩空さん

こんばんは〜♪

ドフラミンゴの一件で、新聞報道のネジ曲げは天竜人(CP0)ならではの強権という風に描かれてました。あれから新聞が出る度にコレが頭に浮かぶんですよね。この報道には世界政府は絡んではいないだろうなと。


ロジャーには出来なかった事をルフィが成し遂げるんだとして。2人の冒険のどこが一緒でどこが違うのかが最大のポイントである気がしてます。ここを解き明かす事こそが重要なのかも。


しっかり考えます!! あの宝の秘密も(笑

フォウ
2020/01/08 (Wed) 14:33

No title

ご返信ありがとうございます

一つの視点としてロジャーは世界をひっくり返”せ”なかったのかひっくり返”さ”なかったのか、という部分も考えたいですね。

もしロジャーが知った歴史の真実や世界の秘密が世界政府や天竜人の権威を失わせるものだとしても、それを知った人々が立ち上がる機運が高まっていないと意味がないとも言えます。
また味方が少なく悪名ばかり広がっているロジャーがそれを言い出しても信用されず、最悪政府に握り潰される可能性もあります。

また仮に今の世界をひっくり返したとしても、そのままでは秩序の失われた混乱した世界になるだけで、それによって弱い人々が虐げられるのはロジャーの望むところではないはずです。
結局は公正な統治を行える新しい政府を作るしかありませんが、海賊であるロジャー自身がそんな事は出来ないし、国家の首脳レベルへの人脈もほとんど無いので新政府設立が可能な国王などを糾合することも出来ない。

世界政府による情報の隠蔽や改ざんというような妨害はあったのかもしれませんが、それさえ無ければロジャーが世界をひっくり返す事が出来たかというと、やっぱり出来なかったあるいはやらなかったのじゃないかと思います。

一方ルフィにはロジャーには無かった国王クラスとの人脈や助けた国からの信頼、傘下船団という仲間が存在しており、それがロジャーが出来なかった事をやる力になるのではないでしょうか。

ひーちゃん@管理人
2020/01/08 (Wed) 15:57

Re: No title

コメントありがとうございます フォウさん

そうなって来るのかも知れませんね。

世界政府は存続すると思うんです。ただし、本当の意味で王達の合議制の組織です。今はイムや五老星が牛耳っているから変な事になってるだけだと思うんですね。


しかし まだまだ色んな事を考えねばなりませんね!!

硬化コーラ
2020/01/14 (Tue) 18:28

No title

「ロジャーは世界をひっくり返せなかった」と言われてるけど、これは実は正確ではない。…と思います。

というのも、処刑の時の言葉がロジャーの放った「最後の一手」である可能性が高いから。


自分の死期が近いことを知ったロジャーは海軍に自首して、最後の言葉を残した。

「おれの財宝か?欲しけりゃくれてやる。探せ!この世のすべてをそこに置いてきた!」

この言葉が結果的に“大海賊時代”を巻き起こした
ロジャーの言葉に駆り立てられて、多くの海賊が海に出た。

そしてその海賊たちに憧れて、海に出た者たちも存在する。

そのことを踏まえると、ロジャーは自分の死と引き換えに、新たな時代の幕開けを導いたともいえる!

つまり現在はロジャーにとってまさに「世界をひっくり返している真っ最中」なのかもしれないですね!

だとしたら自分の死をも策にした…ってことで、ロジャーの株もさらにアップというものでは?

レイリーも、「大海賊時代はロジャーが意図して作り出したのでは?」という問いに否定も肯定もしていない....

ひーちゃん@管理人
ひーちゃん@管理人
2020/01/14 (Tue) 22:47

Re: No title

コメントありがとうございます 硬化コーラさん

> つまり現在はロジャーにとってまさに「世界をひっくり返している真っ最中」なのかもしれないですね!

これは面白い!! なるほど ですよね!!


ロジャーの処刑からシャンクス、そしてルフィに繋がって成し遂げられるというのにピッタリではないでしょうか。ロジャーの意志の受け継がれ方です。

この発想は全く出て来なかったです。ありがとうございます!!

K
2020/05/31 (Sun) 23:22

世界をひっくり返す → ひっくり返って笑ってしまうほどの何か。 ラフテラのシーンでロジャー海賊団のメンバーはひっくり返ってる

ひーちゃん@管理人
2020/06/01 (Mon) 01:14

コメントありがとうございます Kさん

そこにあった宝が何かは分からない。ただし ロジャー海賊団はひっくり返った。しかしまだ世界はひっくり返ってはいない。こう解釈できるのかも♪

ワンピース最新話考察/感想/ネタバレ