ジョイボーイが残した“莫大な宝”を見て笑ったロジャー達の感情

莫大な宝を目の前にロジャーは「笑ってた」-ワンピース最新考察研究室.967

本当にあった“莫大な宝”を目の前にロジャーはあの時… 「笑ってた」。ロジャー海賊団の仲間達も笑いましたよね。この時の感情について。どういう感情のもとに笑っていたのか。

-画像はONE PIECE 第967話より引用-

【ジョイボーイが残した“莫大な宝”】


ジョイボーイに語りかけるズニーシャ -ワンピース最新考察研究室.1046
-ONE PIECE 第1046話より引用-

ルフィが鳴らす“解放のリズム”を聞いたズニーシヤ(ゾウ)がジョイボーイに語りかける描写がありましたよね。そのリズムを懐かしみ「まるでお前がそこにいる様だ…」と。そんなズニーシヤはジョイボーイの仲間だったのです。

どうやらジョイボーイも“ヒトヒトの実”幻獣種(モデル“ニカ)の能力を覚醒させており、ルフィと同じ“解放のリズム”を鳴らしていたのだと思われます。つまりジョイボーイも太陽の神ニカになっていた。

太陽の神ニカは「空想のままに戦い… 人々を笑顔にした」という話です。ジョイボーイが最後の島ラフテルに残した“莫大な宝”には「人々を笑顔」にするチカラが秘められているのかも。

ゴムが“他”に影響を与え始めたら… -ワンピース最新考察研究室.1045
-ONE PIECE 第1045話より引用-

それは太陽の神ニカの能力が“他(=莫大な宝)”に影響を及ぼす事で起きている現象かも知れない。こういった考え方も可能かも知れませんよね。それにより“莫大な宝”を見たロジャーや仲間は笑ったのかも?と。

では、その感情とは何なのか。

ジョイボーイの名前の通り「JOY」って事になるのでしょうか。その笑顔は「喜び」であり「歓喜」から来るものである。嬉しい気持ちとなって笑ったという事なのだろうか。

ここに少なからず疑問があるわけです。

“莫大な宝“を見て涙が出る程笑うロジャー海賊団
-ONE PIECE 第967話より引用-

光月おでん達は涙が出る程笑ったらしい。



【涙が出るくらい笑う】


ルフィ「それがおれの“夢の果て”だ」-ワンピース最新考察研究室.1060
-ONE PIECE 第1060話より引用-

ルフィが麦わらの一味の仲間達に初めて「夢の果て」を語るシーンがあります。これまでルフィが「夢の果て」について話したのは3人だけ。シャンクスとエースとサボだったかな…と。

そしてルフィから「夢の果て」を聞かされた3人の反応についてロビンが質問するんですよね。「3人は何て?」と。笑ってたかな!…と言った後、ルフィがこう続けています。

シャンクスなんか涙流して

この時のシャンクスの感情とは何であるのか。同じく笑ったにしても、その感情はエース&サボとシャンクスでは大きな違いがあると思うんです。シャンクスだけは笑うにしても涙を流した理由があったハズだと考えます。

シャンクス「ロジャー船長と同じ事を言うガキがいたんだ」-ワンピース最新考察研究室.506
-ONE PIECE 第506話より引用-

今は亡きロジャー船長が浮かんだから!!

ルフィの言葉にロジャー船長を見た。これが笑いつつも涙を流した理由なんだと思うんです。もちろん嬉しかったのでしょう。それこそ「JOY」の感情で笑ったのでしょうが、それが100%だろうか。色んな感情が去来しての事だと思うんです。

では“莫大な宝”に戻りますが…

それを目の前にしたロジャーが笑ってたというのも、仲間達が笑ったというのも光月おでんの航海日誌の記述から抜き出したものなんですね。そういう体裁を取っております。

その光月おでんの航海日誌における「笑った」という記述は素直に受け取る事が出来ないのです。それはロジャー海賊団解散後の別れのシーンに関する記述であります。

光月おでんとロジャー海賊団の別れ -ワンピース最新考察研究室.968
-ONE PIECE 第968話より引用-

光月おでんがワノ国で船をおりる時について「笑って別れた」と日誌には書いている様ですが、実際には違っているんですよね。いや、光月おでんは笑ってはいます。その目には涙が浮かぶものの。

この上の光月おでんの顔というのが…

莫大な宝を目の前にロジャーは「笑ってた」-ワンピース最新考察研究室.967
-ONE PIECE 第967話より引用-

あの“莫大な宝”を目の前にしたロジャーの表情にすごく似ているのです。また「涙が出る程笑った」というロジャー海賊団の仲間達の表情にも似たものがあるんです。

これらの感情って何なんだろう。

本当に楽しくて嬉しくて涙を流して笑っているのかな。その感情は「JOY」と言えるのだろうか。そうではなさそうな気がするんですよ。まさに悲喜交々(ひきこもごも)といった感情なんじゃないのかなぁ。

最後の島ラフテルに辿り着き、そこにあったジョイボーイが残した“莫大な宝”を見た日。その日「世界の全てを知った」と光月おでんは日誌に書き残しています(第967話)。

文献の上に浮かび上がったのは ある巨大な王国の姿…!! -ワンピース最新考察研究室.395
-ONE PIECE 第395話より引用-

それは、ジョイボーイ達「ある巨大な王国」の運命を知ったという事なんだと思うんですね。空白の100年にジョイボーイ達に何が起きたのかを知った。その歴史の全てを教えてくれるものがラフテルにあったと思うんです。

そこに“莫大な宝”が関係しているとして。

何に対して笑っているかと言うと…

ヒルルク「なぜ泣く ドルトン君」-ワンピース最新考察研究室.145
-ONE PIECE 第145話より引用-

涙はあふれて来るが泣く理由がないから。

それらには「受け継がれる意志」が関わっているのであり、たとえ人が死んだとしても夢は叶うという事が大きく関わっている。それがあるから笑うんだと思うんです。

ロジャーは「夢の果て」を叶える事なく死んだのだが、それをルフィが成し遂げると語る姿にシャンクスは「受け継がれる意志」を感じ涙を流して笑った。光月おでんの下船も同じく開国の夢が関わっている。そしてジョイボーイの件も同じなんじゃないのかな。

これまで書いた事柄には全て“死別”が背景にある。

そこに「受け継がれる意志」を感じるから笑う。しかし実際に去来する感情は悲しみが大きいんだと思うんです。その事実が楽しくて嬉しくて笑っているんじゃない。「受け継がれる意志」が故人の夢を叶えさせると予感させてくれるから笑顔になる。

本当にあった“莫大な宝”を目の前に… ロジャーは… -ワンピース最新考察研究室.967
-ONE PIECE 第967話より引用-

ラフテルにあった“莫大な宝”には、ジョイボーイの意志が今も残り続けている事を示す何かがあるんだと思うんです。単純に人を笑顔にするものがあるとは言えない。その宝に未来を予感したからロジャー達は笑ったのであって、彼らだからこそ「笑い話」と言えたんだと思うんです。まだ実際には「笑い話」になってない。とても笑えるものではないのではないかな。

どうなんでしょうね?

その“莫大な宝”が笑えるものなんじゃなくて。それを最終的に「笑い話」にしなくちゃならない。成し遂げてこそ本当に笑えるものになる。そういった宝なんじゃないかな?と。

見守りたいと思います!!!



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コメント 1

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ディック・ブルーノ
2023/08/07 (Mon) 01:58

ロジャーたちはなぜ人生をかけてまでその夢を受け継いでいこうとしてきたのでしょうか。
ノーランドの真実を追うためにいかれた潜水を続けていたクリケットの場合、血筋にもともと人生を狂わされてきたところが大きく納得しやすいものですが、船団解散後も各自で希望となり得る存在を待ち続けてきたというのはいささか入れ込み過ぎですよね。
それこそルフィたちはわざわざ黄金鐘楼を鳴らすことに命がけだったりするので、純粋にロジャーたちも粋なだけ?
それともジョイボーイとロジャーたちの夢の果てに重なるところがあったんでしょうか。

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